現在の大阪城天守閣は、1931年に完成した昭和の建物です。秀吉が築いた当時の天守が、そのまま残っているわけではありません。
悩む庶民えっ、秀吉のお城だと思っていた! じゃあ、秀吉の天守はどこへ行ったの?

秀吉の時代の天守は焼失しているんだ。でも、地下には豊臣時代の石垣が残っているよ。
見上げた天守は昭和、地下には豊臣の石垣。その間には徳川の再築もある。同じ大阪城で、こんなに時代が重なっているんだ! 天守だけでなく、その足元まで見ていくと、秀吉とのつながりが見えてきます。
まずは、豊臣・徳川・昭和の順番を知る
大阪城の歴史を、今回の疑問に必要な三つの時代に絞ると、次のようになります。

秀吉は1583年に築城を開始しましたが、豊臣の城は1615年の大坂夏の陣で焼失します。
続いて徳川幕府が1620年に城の再築を開始。その徳川時代の天守も、1665年に落雷で焼けてしまいました。
現在の天守閣が完成したのは1931年。豊臣の次にいきなり昭和、ではなかったんですね。間に徳川幕府が築き直した時代を挟むと、今の城の成り立ちがつながります。
出典:大阪城「豊臣石垣館」豊臣大坂城から徳川大坂城へ、大阪府「大阪城公園」、大阪城天守閣「90年の歴史」
秀吉の城は、どこへ行った?
豊臣の城が焼けた後、徳川幕府は、残った石垣などを土で覆いながら城を築き直しました。現在地上で見られる石垣や堀の基本的な姿は、徳川幕府の再築によるものです。その後の時代にも、修復や復元が行われています。
では、豊臣の城は何も残っていないのでしょうか。
答えは、地下に石垣が残っています。なくなったと思ったら、足元に痕跡があった! ただし、どんなものが残っているのかは、少し丁寧に見たいところです。

悩む庶民地下にお城!? 屋根も部屋も、そのまま埋まっているの?

残っているのは、石垣などの遺構だよ。屋根や部屋のある建物が丸ごと埋まっている、という意味ではないんだ。
位置も同じではありません。大阪城の公式コラムによると、豊臣時代の天守は、現在の天守閣より東側にありました。
出典:大阪城「豊臣石垣館」、豊臣石垣コラム「もう一つの地下石垣」、大阪市「特別史跡大坂城跡保存活用計画」第3章・28〜29頁
今の天守は、昭和の人たちがよみがえらせた
現在の天守閣の復興を支えたのは、大阪市民の寄付でした。1931年に完成し、豊臣時代、徳川時代に続く三代目の天守となりました。
昔の木造天守をそのまま残した建物ではなく、鉄骨鉄筋コンクリート造です。設計には「大坂夏の陣図屏風」や各地の古い建物の調査などが参照されました。
当時は豊臣時代の天守についての資料が乏しかったため、秀吉の天守を隅々まで確実に再現した建物として見ることもできません。
悩む庶民じゃあ、今の天守は昭和の人たちが造ったお城なんだ!

今の天守には、昭和の大阪の人たちが城をよみがえらせた歴史があるよ。「いつの歴史を見るのか」を変えると、建物そのものにも関心が向くんだ。
天守の内部は、完成当初から歴史資料館として使われました。戦国時代を想像する場所であると同時に、近代の大阪が歴史を伝えようとした建物でもあります。
豊臣の石垣は、いま見に行ける
2025年に開館した大阪城 豊臣石垣館では、地下へ降りて豊臣時代の石垣を見学できます。
公開されているのは、1984年の調査で見つかった本丸の詰ノ丸(つめのまる)の石垣です。図で見た豊臣時代の痕跡を、実物で確かめられます。

城を預かるなら、天守だけでなく、その足元の守りも気になるのう。石垣へ目を向ければ、城の見え方も変わるぞ。
見上げると昭和、地下へ降りると豊臣。同じ場所で、視線を変えると時代まで変わる! 年表で知ったことを、実物で確かめられるのが面白いところです。
見学条件や休館情報は、訪問前に豊臣石垣館の公式案内で確認してください。
天守、地上、地下。見る場所を変えると時代が変わる
大阪城を歩くときは、次の三つを手がかりにしてみてください。

- 天守の建物を見る:1931年、昭和の復興に注目する。
- 地上の石垣や堀を見る:徳川幕府による城の再築を思い浮かべる。
- 豊臣石垣館で地下の石垣を見る:豊臣時代の城の跡に目を向ける。
「大阪城は秀吉の城」という入口から、天守は昭和、石垣や堀の基本的な姿は徳川、地下には豊臣の遺構、と見分けられるようになります。
「秀吉のお城」という一言から、豊臣・徳川・昭和の三つへ。次に天守の写真を見るときは、その足元にも目を向けてみてください。お城の一枚の景色が、何層もの歴史に見えてきます。
天守閣や公園を回る時間の目安は、こちらの見学ガイドにまとめています。

本文・出典の確認日:2026年9月7日。図版は歴史の関係を整理したAI生成の模式図です。遺構の実測図や、特定の時代の天守の復元図ではありません。
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こちらは、ある程度お城をめぐって、天守の美しさだけではなく、内部構造や城郭、土塁、石垣、門、櫓などお城を成している構造物に着目している方向けです!
より深くお城に対しての知的好奇心がわく内容になっており、これを見ながら巡ると、着眼点が「お城っていいな~」から「このお城を攻めるには/守るにはどうすればいい!?」と変わってきます!おすすめです!


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