狭間とは?お城の壁に丸・三角・四角の穴がある理由

白い土塀に丸・三角・正方形・縦長の狭間を描いた表紙。形と配置のイメージ。

狭間(さま)とは、城の壁に身を隠しながら、弓や鉄砲で外を攻撃するための穴です。土塀や櫓の壁にあり、姫路城では丸・三角・正方形の穴が鉄砲用、縦長の長方形の穴が弓用と説明されています。

白い壁に、丸、三角、四角。形だけを見ると、かわいい模様にも見えますよね。でも、その向こうで待っていたのは弓や鉄砲! 小さな穴にも、お城を守る役割があるんです。

悩む庶民

壁に模様をつけたんじゃなかったの? 四角の穴も鉄砲用なの?

正方形の鉄砲狭間もあるんですよ。「四角は全部、弓用」と覚えると間違えてしまいます。まずは姫路城の例で、形と役目を見てみましょう。

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丸・三角・正方形は鉄砲用。縦長の穴は弓用

狭間は「はざま」ではなく、ここでは「さま」と読みます。鉄砲を使う穴が鉄砲狭間、弓を使う穴が矢狭間です。

兵庫県立歴史博物館の姫路城の解説では、円形・三角形・正方形の鉄砲狭間と、縦長の長方形の矢狭間が紹介されています。

姫路城の代表例として、丸・三角・正方形を鉄砲狭間、縦長の長方形を矢狭間として比較した模式図。
姫路城で見られる狭間の代表例。用途を説明するAI生成の模式図で、配置・寸法を再現したものではありません。
姫路城で見られる形の例主な用途
丸・三角・正方形鉄砲を使う鉄砲狭間
縦長の長方形弓を使う矢狭間

「四角」という一言で、正方形と細長い長方形を一緒にしないのがポイントです。図を並べると、同じ四角でもずいぶん印象が違いますね。

なお、図は代表的な形を選んだものです。狭間はこの4種類だけ、と決まっているわけではありません。

なぜ形が違う?武器の違いだけでなく、見栄えも

弓用と鉄砲用の区別は分かりました。では、鉄砲用だけでも、なぜ丸や三角があるのでしょうか。

姫路市が作成した国土交通省の多言語解説文は、狭間の形や位置がそろっていない理由を、実用性と見栄えの両方から説明しています。

つまり、「きれいな模様みたい」と感じることも、まったく的外れではないのですね。戦いに備える穴でありながら、壁の見え方にも関わっていた。そこが面白いところです。

ただし、この解説は「丸なら遠くを撃つ」「三角なら命中しやすい」といった形ごとの性能までは示していません。丸・三角・正方形に、それぞれ一つずつ特別な戦法を割り当てて覚える必要はありません。

穴の奥を見ると、外側と内側で大きさが違う!

狭間の工夫は、正面から見える形だけではありません。壁の厚みの中にも、仕掛けがあります。

しろまる会『姫路城のなになぜ』の「狭間・石落し」(冊子20ページ)では、狭間は通常、外側を狭く、内側を広く造ると説明されています。

土塀の狭間を上から見た水平断面。城の外側は狭く、内側は広がり、内から向きを変えやすいことを示す。
土塀を水平に切って上から見たAI生成の模式図。城の外側が狭く、内側が広がっています。寸法・射撃角度は再現していません。

外側の口が小さければ、外から狙われる穴も小さくなります。一方、内側が広がっていれば、壁の内側で弓や鉄砲を向ける角度を変えやすくなります。

なるほど、ただ同じ太さの穴をまっすぐ開けたわけではないんだ! 身を隠す壁と、外を狙う穴。その二つを両立させるために、奥行きまで使っていたのですね。

守る側なら、こちらの姿を大きく見せずに外を狙いたいのう。壁の厚みまで使うとは、小さな穴も侮れぬ!

図は、土塀を水平に切って上から見た模式図です。実際の穴の寸法や、射撃できる角度を再現したものではありません。

次にお城へ行ったら、形の次に「奥行き」を見よう

狭間を見つけたら、まず丸いか、三角か、縦に長いかを見てみましょう。そのうえで、見学できる通路から内側の広がりも見えると、正面だけでは分からなかった工夫が見えてきます。

壁に手を入れたり、身を乗り出したりしなくても、穴の縁や壁の厚みに注目するだけで十分です。「かわいい模様」から「守る人が使う場所」へ。同じ白壁が、少し違って見えてきませんか。

悩む庶民

今度は天守に急がずに、途中の壁も見てみたい!

狭間が設けられた櫓そのものの役割は、こちらで図解しています。

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参考資料

資料確認:2026年9月14日。表紙と本文図はAI生成の説明用イメージ・模式図です。

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