石垣の裏に、なぜ小さな石を詰めるの?裏込め石の役割

石垣の大きな築石の裏に小石、その奥に土があることを示す断面の表紙

石垣の裏に小さな石を詰めるのは、石垣を背後から支え、内部の雨水などを外へ逃がすためです。 この小石を「裏込め石(うらごめいし)」や「栗石(ぐりいし)」と呼びます。

城の石垣を見ると、目を奪われるのは表面の大きな石。ところが、その裏側にも、石垣を支える小さな石が詰まっています。中まで大石がぎっしり、というわけではないんですね。

悩む庶民

大きな石の裏に、わざわざ小石を? 土だけではだめなんですか?

裏側には「水を逃がす」という仕事もあるんです。断面で見ると、小石を詰める意味が分かりますよ。

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大きな石の裏は、小石。その奥に土

まずは、石垣を横から切ったところを想像してみましょう。表面の大きな石を築石(つきいし)、その後ろに詰める石を裏込め石・栗石といいます。さらに奥には、盛土があります。

香川県立ミュージアムによる高松城の解説や、名古屋城の石垣修復の紹介でも、こうした「築石・栗石・盛土」の構成が説明されています。

築石、裏込め石、土の順に並ぶ石垣の断面と、小石の隙間から外へ抜ける水の経路
AI生成の模式図。石の大きさ・層の厚さ・水の経路は単純化しており、特定の城の実測・復元ではありません。

石垣は外から見える面だけではなく、その裏の小石や土も組み合わさってできています。図の小石の場所が分かると、次の「水」の話がつながります。

小石の隙間が、水の通り道になる

雨が降ると、石垣の背後の土にも水が入り込みます。そこで働くのが、小石の間にある隙間。裏込め石は、内部の水を外へ排出する役割を担います。

香川県立ミュージアムは、栗石がないと水を含んだ盛土が築石を押し、石垣が崩れる場合もあると説明しています。水をため込まずに逃がすことも、石垣を安定させるために大切なのです。

仙台市の資料では、裏込め石の働きを「背後から支えること」と「雨水などの排出」の両面から説明しています。丸亀市も、栗石が内部の排水を担い、安定性を高めると紹介しています。

悩む庶民

あの小さな石に、そんな仕事があったんですね!

大きな石に目が行きますが、見えない小石も働いています。石垣の中に水の通り道がある、と考えると面白いですよね。

ただし、小石があれば必ず崩れない、という意味ではありません。石の大きさや積み方、裏側の構成は城や場所によって異なります。この図は、位置と役割をつかむための模式図です。

表面に見える小石も、裏込め石?

石垣の表面で、築石の隙間を埋めるために後から詰めた小石を、間詰石(まづめいし)といいます。

今回の裏込め石との違いは、まず場所。間詰石は築石と築石の間、裏込め石は築石の背後にあります。姫路市立城郭研究室の解説でも、両者は位置を分けて示されています。

「小さい石だから全部同じ」と思わず、表面の隙間なのか、裏側なのかを見分けると、石垣の説明図が読みやすくなります。

次に石垣を見るなら、裏側も想像してみよう

普段の城歩きでは、裏込め石は表面の築石に隠れています。石垣の断面展示や修復写真を見る機会があれば、大きな石の後ろに小石が集まる部分を探してみてください。

「この小石が、石垣を支えて水も逃がしている」。そう分かると、地味に見えた断面が、仕組みの見える面に変わります。立派な大石の裏にある小さな働きにも、目を向けたくなりますね。

表面の石の加工や積み方も知りたくなったら、こちらへ。

お城の石垣の積み方や種類を解説!

石に刻まれた記号が気になった方には、こちらの図解もどうぞ。

石垣の石に、なぜマークがあるの?

参考にした資料

資料確認日:2026年9月29日。図はAI生成の模式図です。石の大きさ・層の厚さ・水の経路を単純化しており、特定の城の実測図や復元図ではありません。吹き出しの会話は創作です。

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