悩む庶民お城に行くと門がいくつもあるけど、どれも同じに見える…。あれって種類あるの?

あるよ。でも難しく考えなくて大丈夫。屋根の大きさと二階があるか、この2つを見るだけでだいたい分かるんだ。
お城の門って、正直どれも似て見えますよね。
でも形ごとに呼び名がついていて、しかも見分け方はけっこう単純です。細かく分類しようとすると資料によって説明が違ってきりがないので、この記事では現地でぱっと見て「あ、あれか」と思える程度にざっくり整理します。
だいたいこの4つ+組み合わせが1つ
先に全体像です。細かい例外は置いておいて、まずはこれだけ。
| 見た目 | 呼び名 |
|---|---|
| 門の上に建物が乗っている(二階建て) | 櫓門(やぐらもん) |
| 屋根が小さめで、後ろの柱にも別の小屋根 | 高麗門(こうらいもん) |
| 大きな屋根が前後に張り出している | 薬医門(やくいもん) |
| そもそも屋根がない | 冠木門(かぶきもん) |
| 門が2つあって、間に囲まれた空間 | 枡形門(ますがたもん) |
悩む庶民5つも覚えるの大変そう…。

高麗門は近世城郭で最も使われているとされているし、櫓門は目立つから覚えやすいよ。まずはその2つから。
櫓門 — 上に建物が乗ってるやつ

一番わかりやすい形です。門の上に長屋みたいな建物が乗っているタイプ。
上に人が入れるので、門そのものが建物としても使えるわけですね。刀剣ワールドの説明では、重要な場所に設置されていましたとされています。
見分け方:二階建てなら櫓門。これだけです。
高麗門 — 屋根が小さくてすっきりしてるやつ
近世のお城でいちばんよく使われている門です。
特徴は屋根で、全体的に小さめ。鏡柱(前の太い柱)の上の屋根に加えて、後ろの控柱にも別の小さい屋根が載っています。
悩む庶民なんでわざわざ屋根を分けるの?

屋根が小さいほうが見通しがきくからだって言われているよ。大きい屋根で覆っちゃうと、その下が見えなくなるからね。
朝鮮出兵のあとに広まった形とされていて、比較的新しめの形式です。
見分け方:門の後ろに回って、柱の上に小さい屋根が別についていれば高麗門。
薬医門 — 屋根がでかいやつ

こちらは逆に、大きな切妻屋根が前後に張り出している形です。
お寺の山門でよく見る形なので、「なんかお寺っぽいな」と思ったら薬医門、くらいの感覚で覚えて大丈夫です。
見分け方:大きな屋根が前後に張り出していれば薬医門。
冠木門 — 屋根すらないやつ
柱に横木を渡しただけの、いちばんシンプルな門です。
Wikipediaでは「防御としては実用的でなかったため主に仕切りとして用いられた」とされています。ちなみに刀剣ワールドによると、明治以降は役所や警察署など公的施設の門にも使われたそうです。
枡形門 — 形じゃなくて「組み合わせ」
これだけ少し毛色が違います。門を2つ用意して、その間に囲まれた四角い空間を挟む構造のこと。
門をくぐったらすぐ次の門、ではなく、いったん囲まれた場所に入る形です。
悩む庶民なんでそんな面倒な作りに?

まっすぐ走り抜けられないようにするためだね。刀剣ワールドの説明でも「出入口を2つ設置」とされているよ。
ちなみに「大手門」は門の種類じゃなくて場所を指す言葉です。お城の正面にある門=大手門。刀剣ワールドの解説では、その大手門には櫓門が用いられるとされています。
現地での見分け方は、この順でOK
| 見る順 | 判断 |
|---|---|
| 1. 二階建て? | Yes → 櫓門 |
| 2. 屋根は小さめ?大きめ? | 小さめ+控柱に小屋根 → 高麗門/どーんと大きい → 薬医門 |
| 3. 屋根ない? | Yes → 冠木門 |
そしてくぐった先に囲まれた空間があれば枡形門。
まずはこれで十分です。 唐門や長屋門など他の形式もありますが、細かい亜種は気にしなくて大丈夫。
実際に見に行くなら
写真より実物です。おすすめを3つ。
水戸城(茨城県)— 薬医門と櫓門を1か所で見比べられる

ここは効率がいいです。 現存の薬医門と復元の櫓門が同じ城にあります。
「旧水戸城薬医門」は水戸城唯一の現存建築物とされる門で、茨城県指定有形文化財です。安土桃山時代の末ごろに建てられたとされ、市内で2回移された後、昭和56年(1981年)に水戸城本丸跡(現在の県立水戸第一高等学校の敷地内)へ移築復元されました。
高校の敷地内にあります。 水戸観光コンベンション協会によると、校門は登校時間などを除いて閉まっており、見学者が自分で開けて入る形です。通過後は必ず門を閉めるよう案内されています(校内に防犯カメラも設置)。学校行事などで見学できない日もあるとのことなので、行く前に確認を。

こちらの大手門は令和2年(2020年)2月に復元されたもの。水戸市の説明では木造2階建て、建築高13.34mです。
二階建て。つまり上で説明した櫓門ですね。 水戸観光コンベンション協会は土塁に取り付く城門としては国内最大級としています。
水戸駅北口から徒歩10分、弘道館からは徒歩1分です。
掛川城(静岡県)— 櫓門の大きさが実感できる

平成7年(1995年)に復元された櫓門です。
- 木造日本瓦葺きの入母屋づくり
- 間口7間(約12.7m)、奥行3間(約5.4m)の二階建
数字が公表されているので、櫓門ってどのくらいデカいのかが分かります。なお元の位置は、現在地から約50m南だったそうです。
備中松山城(岡山県)— 門はないけど「跡」が面白い

門そのものは残っていませんが、門があった場所の石垣が残っています(上の写真は実際に訪れて撮影したものです)。
建物がないぶん、通路の造りがよく見えます。 「ここを通らされるのか」という感覚は、むしろ門が無いほうが分かりやすいかもしれません。
よくある質問
大手門って門の種類ですか
いいえ、場所を指す言葉です。お城の正面にある門を大手門と呼びます。刀剣ワールドの解説では、その大手門には櫓門が用いられるとされています。
櫓門と高麗門の違いは?
二階があるかどうかが一番わかりやすい違いです。櫓門は門の上に長屋状の建物が乗っています。高麗門は屋根が小さめで、後ろの柱にも別の小屋根がつきます。
薬医門と高麗門はどう見分けますか
屋根の大きさです。 薬医門は大きな屋根が前後に張り出し、高麗門は屋根が小さめに分かれています。
現存する門ってどこで見られますか
たとえば旧水戸城薬医門は水戸城唯一の現存建築物とされ、茨城県指定有形文化財です。ただし高校の敷地内にあるため、見学には条件があります。
種類を全部覚えないとダメですか
いえ、櫓門と高麗門の2つが分かれば実際はかなり困りません。そこに「屋根がでかい=薬医門」を足せば十分です。
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まとめ
お城の門は、見た目でだいたい呼び名が分かります。
- 二階建て → 櫓門
- 屋根が小さめ・控柱にも小屋根 → 高麗門
- 屋根がどーんと大きい → 薬医門
- 屋根がない → 冠木門
- 門が2つ+囲まれた空間 → 枡形門
細かい分類は資料によって説明が違うこともあるので、まずはざっくりで大丈夫です。実際に城へ行って「あ、これ櫓門だ」と思えたら、それでもう楽しくなります。
石垣も同じで、積み方を見ると時代が分かるようになりますよ。

水戸城に行くなら、城全体の見どころもどうぞ。



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